スキルアップ

仕事を早く覚える看護師は何が違う?脳内情報処理のクセから読み解く

“仕事が早い人は図で考える”

こんな言葉を聞いたことがありませんか?

あるけど…それってデスクワーク中心の人の話では?

確かに看護師として仕事ができる、技術を覚えるのことと、図で考えることは単純にリンクしないかもしれません。

図=映像、イメージと考えればどうでしょうか?

先輩看護師から教わった看護技術や、アセスメントのコツを文字でメモしながらも、心の中で映像化して覚える。
あ、メモを取るなら手帳に図を描いたり、添えてもいいですね。

ノートの取り方も看護師によって様々ですね。
読みやすい字で、後から見返しても振り返りがスムーズに行くノートもあれば、あまりにも文字が美しすぎて(=乱筆)、本人が読んでもわからないノートもありますね。

どちらのノートを描く看護師が早く仕事を覚えると思いますか?

どちらかと言えば、きれいに書く人だと思いますか?

一概には言えませんが、その通りです!

では、それはなぜでしょうか?

字がきれいな人は、几帳面だから?
真面目だから?

確かにそれもありそうですね。

ただ、ここでご紹介したいのは、脳内で情報が整理されやすかどうかです。

きれいな文字、整理されたノートを書く人は、情報が適度にシンプルで雑音がないと思われます。

ですから、脳内に情報が整理されやすく、また必要な時に取り出しやすくもなります。

結果として、そのような看護師は“仕事を覚えるの早い”ように見えます。

つまり、仕事を覚えるの早いかどうかは、脳内の情報処理の良しあしが、影響するわけです。

ここで、“図で考える”ことに戻ってみましょう。

ここからは、図は、映像、イメージ、動画まで含めて考えましょう。

なぜかというと、人間の情報処理の仕方は、大きくわけると3つになり、

  1. 図、イメージ、静止画、動画など…視覚的情報
  2. 音、文字、音声、音楽、擬音語、言葉など…聴覚的情報
  3. 体の感覚、触覚、体温、バランス感覚、におい、味など…体感覚的情報

があるからです。

看護技術と理論的に学ぶときには、教科書に書かれた説明文や先輩看護師の指導やアドバイスといった音声になりますね。

そう考えると聴覚的情報に限られるようですが、見て、経験することも同じように大事ですよね?

先輩が行っているところを見て(視覚的情報)、自分でも同じように経験して(体感覚的情報)、学びます。

つまり、看護師として、医療技術、処置を学ぶとき、視覚的・聴覚的・体感覚的情報処理が必要になります。

ここで問題になってくることが、

これら3種類の情報処理する能力には、看護師個々に癖があったり、得意・不得意があるということです。

人間、誰しも、見て、聞いて、感じるのですが、
実は、視覚優位の人、聴覚優位の人、体感覚優位の人がいるんです。

頭の回転が早い、要領がいい、覚えが早い、という人は視覚もしくは聴覚優位の傾向があります。

逆に、体感覚優位の人は、初めのスピードダッシュは苦手の傾向があります。

新人の中で、やたらと仕事を覚えるのが早い人がいる。
そんな看護師は視覚、聴覚優位の人でしょう。

看護技術や処置を覚えるまで時間はかかるかもしれけど、熟練したら誰よりも上手になる、という看護師は、体感覚優位の方の可能性があります。

小学校、中学校などでいわゆる“落ちこぼれ”のレッテルを貼られた人は、体感覚優位だったりします。
現代の学校は、授業中は静かに座って動いたりせず、先生の話をよく「聴き」、黒板をよく「見て」、ノートに文字を「書いたり」しますが、「体を使う」場面はあまりありません。

体感覚優位の人は児童、学生時代は不遇の時代だったかもしれませんね。
看護師は、すべての感覚をまんべんなく使わなければならない職業です。

人は、個性として、どの感覚が優位か、得意かがありますが、意識して練習すれば苦手な感覚を鍛えることができます。

もともとの個性は生かしつつも、新しい得意分野ができるのも、楽しいと思いませんか?
看護師としてのキャリアを積むうえでも、きっと助けになるかと思います。

視覚優位・聴覚優位・体感覚優位の看護師の見分け方

では、同僚や先輩看護師のあの人は、何優位なんだろう?
自分はどうなのだろう?
と思いませんか?

それぞれタイプの傾向をご紹介します。
あくまで傾向ですので、判断基準の参考にはなりますが絶対的なものではありませんから注意してくださいね。

視覚優位な看護師

  • 早口でしゃべる
  • 反応が早い、せっかち
  • 姿勢は前かがみになりがち

聴覚優位の看護師

  • しゃべり方は中間
  • 反応の早さは中間
  • 姿勢は背筋を伸ばしている

体感覚優位の看護師

  • ゆっくりしゃべる
  • 反応や受け答えはゆっくり。タメがあったりする。
  • ゆったり座る

 

苦手な感覚を研ぎすまし看護技術の習得を加速させる方法

苦手な感覚を研ぎすます。

つまり、視覚的情報処理が苦手な人は、イメージする練習、図で考える練習をします。

聴覚的情報処理が苦手な人は、オーディオブックを聞いたり、文字を意識的に書く練習をします。

体感覚的情報処理が苦手な人は、体を感じる練習します。瞑想もいいですね。

仕事を早く覚える看護師は何が違う?脳内情報処理のクセから読み解くまとめ

皆さんの周りには、もちろん看護師の中にも
体感覚が優位の人
視覚優位の人
聴覚優位の人
がいます。

学習のスピードの違いは、その人の個性の現れです。

特に初期に、仕事を覚えるスピードが速い看護師、時間がかかっても深く学び職人のように卓越する看護師がいます。

個性は個性として活かすのも、苦手分野を伸ばしてみるのもよいでしょう。
あなたが理想の看護師になれますように^^