「男性が看護師になるとほとんどが精神科に配属される」
「男性看護師は、外科や内科にはほぼ行かない」
男性が看護師になる道を考えると誰しも、こんな事を聴くのではないでしょうか?
確かに精神科には男性看護師が多い印象がある…
そこで、今回は、最近の男性看護師の入職実態を調べてみました。
男性看護師の入職状況
看護統計によりますと、男性看護師の総数平成16年時点で54,713人でしたが、平成26年には97,781人となり、この10年間で一貫して増加しています。
特に平成26年は10,582人増えています。
男性看護師就業者数の総数
平成16年54,713
平成18年61,831
平成20年68,599
平成22年77,525
平成24年87,199
平成26年97,781
男性看護師が貴重だった時期は精神科で特に重宝される時期がありました。
精神科は患者さんを押さえたり静かにしてもらったりと力が男性看護師のニーズは今でもあります。
必然的に精神科では男性看護師が集まりやすく、男性が多くなります。
女性看護師のなかで一人だけ男性…ということが働きやすいと思う男性は精神科を希望する場合が少なく、さらに男性が精神科に集まりやすいことになります。
でも、男性看護師が増えた今、各病棟に配属され、内科・外科等で男性看護師が重宝されるのは同じ。
“病棟に男性看護師が一人いると働きやすさが全然違う”
なんて言われますよ。
男性看護師のみなさん、よかったですよね^^
今でも精神科ばかりで男性看護師を配属させる病院もあるでしょうが、多くの病院で、今は、産婦人科以外であれば、どの病棟でも数人の男性看護師が勤務していることはごくごく普通です。
でも、周りは女性ばかりの職場…男性看護師は人間関係で苦労する?
- 男性看護師は女性ばかりの病院ではやっぱり気を使う
- また、周りから気を使われる部分はある
でも、それは他の仕事でも、同性同士でも、人間だからあること。
患者さんから珍しがられる事も少なくなってきているようです。
男性看護師は、女性ばかりの職場で仕事の支障になるということはないと思います。
男性看護師の不安を和らげるイメージ法
あなたは当然ながら、あなた本人として、男性として病院に勤務し始めることを考え、職場になじめるかどうか心配していると思います。
そこで、ここでは女性看護師目線を取り入れてみましょう。
あなたが考えている病院の女性看護師になりきり、男性看護師(=あなた)が入職する様子を観察してみましょう。
女性看護師の目線を取り入れる
あなたは一般病棟で勤務する女性看護師だとします。
希望する科があればその病棟だとしましょう。
具体的に先輩や知人の女性看護師がいれば、その人になりきっても構いません。
たぶん目を閉じる方が病棟の風景をイメージしたり、女性看護師になりきって、その人の気持ちを想像し感じたりしやすいと思います。
※以下を実際にやってみましょう。
あなたは女性看護師として一般病棟に勤務しています。
そこへ、新人看護師(中途採用の看護師)が入っていきます。男性だそうです。
男性が入ると聞いて、どう思いますか?
「男性だから力仕事はお願いできるかも。」
「新人だから初めは大変。私も初めの半年はキツかった。ちょっと気を使ってあげないとな。」
など思うでしょうか。
「男性ならではの強みを生かして頑張ってほしい」
とも思うかもしれませんね。
他の新人女性看護師と一緒に入職したとすると、
「男性看護師の〇〇くんね」
と、男性だから女性の中で目立ち、名前は憶えやすいと感じます。
どうでしょう?
男性看護師は先輩看護師たちから見ると、どちらかというと期待されることがわかるのではないでしょうか?
男性看護師って、名前をおぼてもらいやすそうでお得かもしれませんね。
“先輩看護師たちにかわいがってもらった”という男性看護師も少なくありません。
男性看護師ならでは強みを活かす
そこで、まだまだ少数派の男性看護師ならではの強みを生かしたいところ。
- 各種力仕事
- (背が高ければ)高いところのものを取る
- ゴキブリの処分
- モンスターペイシェントの対応(女性看護師に強くでる患者さんなど)
今や男性看護師は精神科以外にも配属されるのが普通
かつては精神科に偏っていた男性職員。
今は手術室、透析、救急、ICU、その他一般科に配属されます。
病院は基本的には事務も含めて女性が多い職場。
男性が入ると職場の雰囲気が変わります。
看護学校のころから女性学生に囲まれて学んできたと思います。
女性の中での処世術もある程度身についているはずです。
もし、入職後にあなたに悩むとしたら、それは男性看護師だからというよりは、新人なら誰しも悩むことなのではないでしょうか。
女性看護師だって、看護師としてスキルアップ、看護師長や先輩看護師との関係で悩んだりします。
どの職場でも人間関係の問題は多かれ少なかれあるもの^^;
それを含めて、看護師として、人として成長のチャンスととらえられるかどうかだと思います。