看護師2年目、仕事を一通り覚えて、一息ついたとき
「楽しくない…」
「仕事がつらい…」
入職1年目はがむしゃらに何とか乗り越えられる。
でも、2年目を迎えて、看護師を続けるか悩む人が少なくありません。
3年程度で一度目の転職を経験する人が多いもの。
(病院全体でも看護師の平均勤続年数は3年程度だったりします)
新人2年目の看護師が辞めたくなる理由
新人2年目の看護師が退職を考える理由として、
- 上司・先輩看護師が怖すぎる…(1年は耐えたけど)
- 毎日のようにいじめorパワハラを受ける(指導の域を超えている)
- 新人看護師、中途採用の看護師が次々辞めていく
- 恒常的に看護師が足りず悪循環、2年目になると過重が…
といったことがあります。
世代間ギャップもあるかも…
これには、世代間ギャップがあるかもしれません。
看護師は人の命に関わるミスが許されない仕事です。
年代が上の看護師長や先輩方はそれは厳しい時代を過ごしてこられました。
かつては先輩看護師に罵倒されるのが当たり前の時代も
看護の世界では、数十年前は先輩看護師に罵倒され、時には殴られながら指導されるのが当然のような時代もあったそうです。
昔はテレビドラマの学園ものなども激しいものがありましたが、看護師業界でも先輩看護師にメスを突き付けられた、という人もいます。
嫌な上司・先輩はどこにでもいると想定しておく
「病院さえ変われば今の人間関係から解放される」と思いがちですが、嫌な上司・先輩はどの病院にもいるもの。
看護師自身の課題を解決しない限り、または、人として成長しない限り、嫌な先輩看護師は必ずと現れると想定しておきましょう。
嫌な人間関係は成長のチャンス
看護師の世界でも完璧な人間関係はまずないと思います。
だから、
「人間関係の問題はどこの病院でもある。苦手な上司・先輩看護師(または後輩)に巡り合ってしまったら、『神様がもっと成長しなさい』と言ってくれているんだ。」
などと考えるといいと思います。
嫌な先輩看護師も、神様が遣わしてくださった“天使”だと思っちゃうのもアリかもしれません。
そうやって、人間関係をある意味“割り切ってしまう”ことも、看護師としてキャリアを積んでいくためには必要だと思います。
理不尽に厳しい上司・先輩看護師、パワハラから“心を守る”心理テクニック
そうはいっても、上記のような考え方だけでは、心理的苦痛からはなかなか免れないかもしれませんね。
そこで、ちょっとした心理テクニックをご紹介します。
文章のみの説明ですから心理的苦痛をゼロにするほどではありませんが、和らげることはできると思います。
同じくデッドボールを受けるにしても、けがをしない受け方があります。
あなたが上司や先輩看護師から何か言われたり、パワハラを受けるとき、普段なら“まともに向かい合ってしまう”と思いますが、
これからは、彼ら・彼女らとまともに向き合うのは“やめましょう”。
「上司と向き合うのをやめる?じゃあ、会わないってこと?」
「じゃあ、逃げるの?(笑)」
いえいえ、仕事ですから上司や先輩に会わない、逃げる、というわけにはいきませんよね。
病棟で、職場でもちろん上司たち会いはするのですが、その時に心理学的な“一工夫”をする、ということです。
嫌な上司・先輩看護師に立ち向かうための“一工夫”
その工夫は、上司・先輩とは、
あなたとしてではなく、まるで“第三者の他人”であるかように向き合う
ということです。
どうやるかというと、
- あなたの精神が体から幽体離脱してほかの場所に立っているかのように想像します(あくまでイメージです)。
- 続けて、第三者の視点で上司や先輩看護師を眺めるように想像します。
- 第三者ですから上司たちだけではなく、あなた自身も外から眺めます(イメージの中で傍観者になります)。
- 上司や先輩看護師とあなたがコミュニケーションしている様子(パワハラなどされている様子)を、ドラマのワンシーンのように“視聴”します。
- “上司からのパワハラされる”という現象から、“心理的な距離を置く”ことできるので、まともにパワハラされるようにも、気分が楽になります。
このように体は彼らと向き合っていて話を聞いたりしているのですが、
あなたの精神は体の外にいて、まるで第三者のようにその様子を認知するようにします。
「そんなことできるの?」と思われるかもしれませんが、練習次第でイメージすることに慣れてきます。
上達の仕方は、初めて自転車に乗る時と同じ。
自転車、最初はうまくいかなくてもいずれ乗りこなせるようになりますよね?
コツは、一度にうまくなろうとしないこと。
練習して休憩して、また翌日練習することです。
練習の間に休憩や睡眠を挟むことで、休んでいる間に脳内に新しい神経回路ができます(もちろん、他者視点のイメージの回路ですね)。
繰り返せば、この他人として相手に接するイメージ法も、きっとできるようになりますよ。
練習は平常心のときに
まずは、平常心のときから練習しましょう。
例えば、信号待ちのとき、コンビニ等のレジ待ちのとき、日常ではちょっとした待ち時間がありますよね?
そんな時に、イメージの中で信号など待っている自分を第三者視点で眺める練習が可能です。
ぜひ、練習してみてくださいね。
どうしても苦しいときは退職や転職も選択肢
「それでもやっぱり苦しい…」
そんな時は思い切って転職する、看護師を辞めることも選択肢です。
たしかに、看護師はやりがいのある職。
とはいえ、看護師である前にあなたは一人の人間です。
看護師はあくまで仕事。あなたという人間のひとつの側面です。
あなたそのものではありません。
人格がおかしくなるほど、心が崩壊するほど我慢してはいけないと思います。
町の病院、クリニックなら人間関係ももう少し気楽なことも多いです。
うまくご自身にあった病院が見つかれば、心は全く楽になるはず。
自分を大切に。看護師なのですから病院はたくさんあります。
できれば、今の病院に仕方なくいる間はできる限りのことを身に着けて、新しい病院で経験を積んでください。
「今の上司・先輩たちを見返して差し上げよう!」と思うのよいかもしれません^^
看護学校の先輩・同級生、先生、看護師紹介会社のコンサルタント、キャリアアドバイザーなどに相談するのもよいですね。
視野を広く、自由に
もちろん、看護師以外の全くちがう職に就くことだってアリだと思います。
看護師のキャリアを活かして福祉事業を立ち上げる方もいらっしゃれば、大学院で研究に入るかたも居ますし、
医療系のライターニなる人、コンビニでバイトする元看護師もいます(幅が広いですね)。
「こんな生き方もあるんだ。」
生きる道はいくつもある。視野を広くすれば、転職する・しないに関わらず、普段の上司や先輩との関わりも少し余裕が生まれるのではないでしょうか?