実は、嫌な上司、嫌な同僚看護師は自分で作っている…
そもそも“合わない人”や“嫌な人”というものが、この世に存在するわけではありません。
“今の上司とは合わない”という判断
“この同僚は嫌な看護師だ”というとらえ方
があるだけ。
例えば、誰かが「あなたは太っている」と発言するとして、太っている人は気にするけれど、太っていない人は全く気にしないですよね?
太っていても、お相撲さんだったり、体重があることに価値をおいている人も全く気にしないでしょう。
「何を言っているの?」と思うだけでしょう。
例えば、男性にこびる女性を嫌悪する、女性の心理
完璧におしゃれをし、女性性を出して、男性医師や男性看護師にモテる女子がいるとします(時に同性から嫌われるタイプだったりしますよね^^;)。
特に、男性にこびない女性から見ると、「あんなに男性にこびる女性はイヤ。」と嫌ったりします。
でも、実はこんな女性ほど、男性にちやほやされたいという欲求があるわけです。
女性性を出せない自分自身にイライラしたり、そんな自分を責める心理が根底にあったりします。
そんな心理をケアすると、そういった女性を見ても気にならなくなります。
苦手な上司や同僚看護師は、自分の願望を投影している?
上司や同僚看護師に気に入らない点があるとしたら、それは自分自身が気にしていること、本当はしたいことかもしれません。相手に怒りを感じるとき、実はあなたの心を“投影”しているだけだったりします。
相手は自分を写す鏡だと考えると、嫌な上司たちは自分を写してくださっている鏡になります。
転職を考えざるを得ないのは、上司や同僚、病院の責任?
転職を考えざるを得ないのは、上司や同僚、病院の責任?
それとも自分にも課題があるのか?(自分の責任をとるか?)
世界的なベストセラー「7つの習慣」でコヴィー博士は、“影響力の輪”の内側に集中する大切さを説いています。ここに看護師の転職を成功させるヒントがあります。
人生という船の舵を自分でとるか?それとも他人に、環境にまかせてしまうのか?
他者責任か、自己責任
他者責任
自分が幸せか不幸かは外部環境にかかっているという思考パターンが根底にある人です。
つまり、上司や同僚看護師が自分を気遣ってくれるかどうか、給料が高いか、残業は少ないかなど幸・不幸を決めます。
自己責任
自分が幸せか不幸かは自分の考え方、行動、解釈の仕方で決まるという思考パターンが根底にある人。
上司や同僚看護師たちの求めにどう応じられたか。残業が多い中で何が出来たか。
人を責めるか、自分の改善できるところに意識を向けるか…
責任から逃れるか、責任をとるか…
自分でコントロールできる範囲に集中するか、外部のせいばかりにするか…
なにかも責任をとっていく、それは無理があると思います。ただ、この世は、責任をとればとるほど、お金も、愛も、幸せも手に入るのがこの世の仕組みです。
少しずつで良いので出来るか範囲で“責任をとる”ことをやって行きたいところです。
転職したら聞いていたのと違った!こんなときに、あなたならどうしますか?
- 直属の上司になった人がものすごく嫌な感じ。やっていけそうにない。
- 予想外に残業が多い。残業が少ないと聞いて入職したのに!
- 試用期間中は社会保険が適用外だった。そんなの聞いていない。
反応の仕方としては…
- 怒りをあらわにし文句を言う
- 即刻退職する・転職活動を再開する
- 看護師の友人や家族にグチを言う
- 労働基準監督署に通報する
- とにかく落ち込む
それとも…
- この上司との関係はゼロからのスタート。これからどう関係を作っていけるだろうか?
- 残業のことは入職前にもっと確認すべきだったかも。まずは仕事の効率化を行けるところまでやってみる。でも、自分の時間も大事だから、できる工夫をしてもダメなら上司に相談しよう。
- 契約・就業規則を把握できていなかったかも?見直してみる。場合によっては直接交渉(または転職の際のキャリアコンサルタントを通じて交渉)しよう。
看護師になること、今の病院への入職を決断した“影の人物”
- 本当は保育士になりたかったけど、学費が安いから看護学校に入った
- 今の病院は親に勧められて入職(転職)しただけ
- 転職コンサルタントに「絶対おすすめです」と言われて入職した
- 看護師になることを決めたのは自分じゃない
- 今の病院に勤務することを決めたのは自分じゃない
あなたは、仕方なく看護師になったのかもしれません。また、誰かに強く勧められて今の病院に入職したのかもしれません。
“誰かに決められた”
これも他者に責任を押し付ける思考になっているかも。でも、“本当に決めた人物”は他にいるのではないでしょうか?
あなたに入職・転職を決断させた影の人物とは
親御さん、コンサルタント、学校の先生、先輩・・・誰でもありません。
それは、おそらく、“あなたの無意識”です。
どんなに、人にオススメされても、「ここにしなさい!」と命令されたとしても、最後の最後にあなたも決めた瞬間があったのではないでしょうか。
無意識ではあるけれど、看護師になるか、どの病院・施設に入職するかは、自分が決めた。
このことがなんとなくでもいいので分かっていれば、「自分で決めたこと。責任は自分にある」と思えるのではないでしょうか。
「自分で決めた」と思えれば、パワーがわいてきます。
パワーがわいてくれば、苦手な上司・同僚看護師とも渡り合ってやる!という思いもわいてくると思います^^
原因を外に求めている限り、転職の成功は難しい
自分以外に原因を求めている限り、どんな病院に勤めても、どんな上司・同僚に出会っても、また転職するに値する不満・欠点を見つけてしまうでしょう。
自分の看護師人生を、病院、勤務条件、人間関係など、“外部環境”にゆだねていては、“もったいない”と思うんです。
だって、一度きりの人生です。
自分のコントロール範囲に取り戻すのです。
力を取り戻すために…当たり前に感謝する
確かに、看護の仕事は、緊張の連続、夜勤あり、周りの看護師も辞めるし、もう大変。
でも、世界を見渡せば、日本にいて、住むところも食べるものもあり仕事もあれば、これほど恵まれた生活はありません。
また、日本であっても、過去にさかのぼれば、戦争中・戦後の時代、戦国時代常に飢え・貧困が身近にありました。
政情が不安定な国に生まれれば、働いても全く報いをえられず、
生まれた時代が戦時下なら戦争に駆り出されたかもしれません。
私たちは、よほど意識しなければ、今の生活が“当たり前”過ぎて、目の前にある幸せに気づくことがほぼなくなっていると思います。
ホームレスの方々から見れば家があるだけであなたのことをうらやむかもしれない。
突如シングルマザーになり生計を立てるためにこれから看護師か准看護師になるか悩んでいる人からすれば、すでに看護職の資格を持っているあなたはうらやましくてしようがないかもしれない。
事故や病気で働けなくなった方々から見れば、毎日働いているあなたがきっとうらやましいでしょう。
想像してみましょう
今、あなたは病院にいますか?
それとも病院の外でしょうか?
電車の中?もしくは、ご自宅にいますか?
5分ほど一人になれる場所で、ちょっと想像してみましょう。
まず、目を閉じて、深呼吸を1回、2回、3回して、リラックスしようと思ってください。
そして、次の通りイメージしていきます。
あなたの体から意識だけ抜けて、(建物の中でも天井をすり抜け)上空へ上がっていきます。
上空へ上がっていくと、あなたがいる街の景色がみえてきます。
さらに上がると、街全体が見渡せて、
さらに上るとあなたの市町村全体を見渡せて
もっと、上空に上がると、あなたがいる都道府県全体が見渡せます。
さらには日本全体、アジアの国々、世界を見渡せるようになります。
アジアにも、中東にも、アフリカに意識を向けると、今日、食べられるかどうかわからない人たちがいます。
彼らは食べられなくて空腹を感じている・・・それはどんな感覚だろう?どんな気持ちで今日を生きているのだろう?…そんな想像をします。
(そんな地域で医療活動に従事する看護師がいることを想像してもいいかもしれません)
…そして、世界の中の小さな国の日本の一つの街で看護師として働くあなたもいます。
看護師として、患者さんを看護するあなたがいます。
上司や同僚看護師たちとの関りもあります。
この視点からご自身を見て、どう感じられるでしょうか…
…そして、
あなたが今の環境にいて、与えられているものはなんでしょうか?
…
今の立場に感謝できること、または、感謝したいことはなんでしょうか?
しばらく時間を取って思いを巡らせてみるといいかもしれません。
…ここまで想像していかがでしたでしょうか?
看護師としての働き方、あなた個人としての生き方・・・これからどうしたいと思いますか?
嫌な上司・同僚看護師は自分で作っているー転職前に知っておきたい人間関係の本質ということで
- 嫌な上司・同僚は実は自分の問題・課題を投影しているだけかもしれないこと
- 人生という船の舵をとるか(責任をとるか、逃げるか)
- 全ては自分で決めている
- 当たり前に感謝する(私たちはものすごく恵まれている)
といったことを考えてきました。
あなたが看護師として、望む働き方、望む生き方ができるように、少しでも参考になれば幸いです。