看護師

看護師の人間関係をより良く改善するために。今日から使える心理学です。

人間関係をより良くするために。看護師が今日から使える心理テクニック

まずは自分から相手に心を配る

上司や同僚看護師たちが困っていることは何か、何を欲しているか想像しながら仕事をし、それがわかったら与えてあげます。

 

「上司・同僚が助けてほしいことは何だろうか?私に配慮してほしいとおもっていることは何だろう?」

そんな質問を心の中で自分に投げかけます。質問は、意識に対するパワフルな命令。

質問されると私たちの脳はそれを考えたり、意識したりせずにはいられません。

 

例えば、一つあなたに質問してみますね。

 

「最近の患者さんで、一番印象に残っている方は誰ですか?」

 

どうでしょうか。質問文を読んだ瞬間、

「誰だっけ…」

「そういえば、あの人が…」

「最近でいうと…」

 

といった感じで、とっさに記憶を探ったのではないでしょうか?

 

こんなふうに、うまく質問を投げかけれると、上司や同僚たちに心配りを自然にしてあげることができます。

 

「同僚の仕事が遅いようだが、今日の体調はどうだろうか?」

「上司がこんなことを言っていた(怒っていた)けど、真意は何だろう?」

 

一見理解できない言動も、上司や同僚の行動の“中身”を意識すれば、彼らを理解できるかもしれません。

 

理解=人間関係のトラブル回避の土台になります。

 

よく観察する・目配りする

相手をよく観察し、どんな仕事を抱えている、それは余裕がどの程度あるか、仕事は回っているか、フォローに入るとしたらどこか、を把握します。

相手を観察することは、意識的であること。かえって覚めた冷静な態度で居られるようになります。

練習していけば、周りの看護師をフォローする余裕が生まれることと、自分自身も冷静に観察できるようになると思います。

 

言葉や態度で伝える

話の内容をマッチングさせる(興味、趣味など)

その人がよく使うキーワード、趣味に関係した言葉を使うと、相手にはすっと入りやすくなります。

たとえば、看護部長の趣味が社交ダンスだとしたら、

  • 一昨日入院した○○さん、“リズム”が良くなってきたようです。
  • ○○さんの手術が無事終わって“踊りたい”気分です!

ゴルフ好きなドクターなら…

  • チーム医療として“グリーンにワンオン”するような成果を出すために…
  • 看護師として患者さんの心に“アプローチ”するために…を心がけています。

といった言葉の選び方が考えられます。

 

声のトーンを合わせる

「この人、苦手!」と感じるとき、声のトーンが合わない可能性があります。

あなたが上司や同僚の看護師たちを苦手だと感じるとなら、相手の声のトーンが原因かもしれません。

 

例えば、あなたが大好きな俳優さん(男性)を一人、思い浮かべて下さい。

その俳優さんが、安田大サーカスのクロちゃん(男性なのに声色がものすごく高い)のような声で話すとしたらどうでしょうか?

一気にイメージダウンしますよね?^^;

 

これは、クロちゃんの声が一般的な男性の声とはあまりにかけ離れているため、普通は“違和感”しか感じないと思います(笑)

(クロちゃんにとっては、これがかえって強みで、芸風に生きているのですが)

 

これだけ声のトーンが違いすぎると、違和感や苦手意識を感じる原因は明らかなのですが、

わずかな声のトーンが、相手に悪い印象を与えたり、自分自身も苦手意識を持つ原因になっているのに、気づかないことがよくあります。

 

もし、あなたが上司や同僚看護師にどうも嫌がられているようだと感じたら、声のトーンを彼らに合わせることで、打ち解けるチャンスができるかもしれません。

 

相手が高いトーンで話すなら、それに少し近づけますし(全くの真似をするのはかえって不自然)、

抑揚をつけて話す人なら、こちらも適度に抑揚をつけます。

 

逆にあまり抑揚をつけずに棒読みのように話す人なら、こちらも抑揚を押さえ気味に話します。

この辺は、テンションを合わせる、というとわかりやすいかもしれませんね。

落ち着いた口調のベテラン看護部長・看護師長を前に、新人ナースが学生気分も抜けないままキャピキャピしていると、受け取り方によっては一気に嫌われてしまいます(笑)

 

「相手にトーンをあわせる」

意識してみてください^^

 

ペースを合わせる

あ・うんの呼吸といいますが、ペースを合わせることも人間関係では大切な要素です。

早口でしゃべる上司や同僚看護師たちに、あなたがスローペースで話していたら、相手はイライラしますし、

相手がゆったりしゃべる方なら、あなたが早口でまくし立てると、相手は引いてしまいます。

 

適度なあいづち

日本人が重視するあいづち。あなたは適度にあいづちをうてていますか?

あいづちはただ打てば良いというわけではなく、適度な頻度、大きさがあります。

じゃあ、正解かはというと?

 

実は、相手による、なんです(笑)

 

相手がどんなペースで話したり、うなずいたり、歩いたりするか。

その辺りを観察していると何となく分かると思います。

あいづちも、相手のペースに合わせることを意識します。

 

笑顔や挨拶など行動で示す

笑顔を絶やさない

笑顔は嘘で良い。嘘でも自分の心身へ好影響。相手にも好影響。仮面をかぶって生きている。笑顔も仮面の一種。いつも不自然に笑顔の看護師がいたら実は苦しんでいるのかも。笑顔の裏は泣いているのかもしれません。とはいえ、笑顔もやっていると板につくもの。無理は禁物ですが自然にできる程度なら。

顔の筋肉は全身とつながっています。顔が笑顔でほぐれると全身の筋肉もほぐれます。人間関係で疲れたら意識的に笑うことを取り入れてみて。

 

挨拶を積極的に

挨拶は人間以前に動物の基本。猿や犬も挨拶をします。つまり、挨拶は本能に触れるもの。挨拶一つで殺伐とした職場の雰囲気も、ピリピリ人間関係だとしてもがらりと変わる可能性があります。「おはようございます。」「お疲れ様です。」「お先に失礼します。」まずはこちらから。返ってくる挨拶で相手の心理状態のヒントももらえます。初めは当たらないかもしれないけれど、相手の心を予測する能力を鍛える意味もあります。挨拶はシチュエーションによっては会釈でもOK。

 

苦手な相手でも自分から話しかける

尊い看護師という職も仕事の一つ。仕事と割り切って嫌な上司や同僚看護師たちには関わらないようにするのも手。でも、そればかりでは看護師としての成長の幅は小さくなるかも。逆に、嫌な人でも、あえて自分から話しかければ、苦手な人を受け入れる幅を広げる練習になります。

「嫌な看護師だ」「このドクターは苦手」と避けていると、ますますその人のことが苦手になりますし、“苦手な人から逃げる”思考パターンが強化されてしまいますから要注意。

苦手な人でも自分からアプローチしていくと、心理的にその行為自体を“正当化”しようとします。つまり、「私がせっかく話しかけるのだから意義がある。この看護師の良い面をみつけよう」と無意識が働いてくれる可能性がでてきます。話していると苦手意識があった上司や同僚看護師にも、「意外と良いところがある」「考え方がわかった」と発見があるかもしれません。

 

ほめる、承認する

人間の6つの根源欲求の1つに“承認欲求”があります。上司や先輩看護師がえらぶって嫌だなと思われるかもしれませんが、どんな人でも実は承認されたい。認められたいもの。Facebookで「いいね」されると嬉しいのは、この承認欲求が満たされるからです。ちょっとしたことでもほめると、相手を承認することになります。「さすが」「似合ってますね」「それ、いいですね」ごくごく簡単なことでいいんです。

たかがそれだけで?と思われるかもしれませんが、承認欲求は食欲や睡眠欲などと並ぶ強いもの。人に認められるためにダイエットしたり、不眠不休で頑張ることを考えると承認欲求の強さが分かると思います。上司たちからすると承認欲求を満たしてくれるあなたに好感を持つようになります。

 

相手の意見を受け入れる

苦手な上司や同僚看護師の言動はとても受け入れられない、ということもあると思います。他人を思っての言動・指摘とは到底思えない…身勝手感が満載だとなおさら。でも、逆に全ての人間関係が順調、皆があなたに配慮してくれるいい人ばかり。全くのストレスフリー(ありえないですが)…それだとまったく成長出来ないですよね。

理不尽な指摘、一部正論であっても、それを受け入れるとしたら、自分を失うようで抵抗を感じもすると思います。でも、相手を受け入れられるのは、逆に“自分を持っているからできること”です。

苦手な人というのは、「どうしてそんな発言ができるの!?」と驚かされることも多いと思います。

そんな時に試していただきたいのが、「言ってくれてありがとう」「私のそばに来てくださったありがとうございます」「あなたにもあなたのお役目があるのですよね?」と心の中で思うことです。かなり器の大きな聖人のような人でないとムリと思われるかもしれませんが(笑)、あくまで形からで大丈夫です。まずは心の中で“台詞”のように言ってみてください。単に「ありがとう」を繰り返すだけでも気持ちが楽になると思います。

そして、あなたを看護師としてはもちろん、人としての度量を大きくしてくれる機会を与えてくれると思えれば、しめたものです。

 

相手の話を最後まで聞く

看護士同士が口喧嘩をしている…そんな場面に遭遇したら、お互いが相手の話を聞かずに罵倒しあったりするので収拾がつきませんよね。

そこまで行かなくても、上司や同僚看護師たちが、あなたに何か「言いたい」「発言したい」状態であれば、途中で遮っても逆効果。

何を言っても、上司たちの心には響きません。

どうせ聞いてもらえないのですから、最後まで相手の話を聞いてみるのも良いと思います。そんな上司たちもひとしきり言いたいことを言えば少しは心が落ち着いてくるはず。

色々言われている間は精神的に辛いので、第3者意識で聞いたり、「ありがとうございます」と心の中で繰り返すと少し楽に聞けます。

もちろん、意見を言うことも大切。意見・反論はその後落ち着いて言うと良いと思います。

嫌みを言う方だとしても、落ち着いて聞いてみると「一理あるな」と思えることがあるかもしれません。それを拾えるようになると看護師としての成長スピードはアップ。嫌な同僚看護師でも話を聞いてみると意外と得するのではないでしょうか。

 

あえて相手に影響されてみる

影響を受けてくれる人を好きになるという心理が働きます。いがみ合いが減るかも。

影響を受けていますよ=あなたを尊重しているし、話をちゃんと聴いています、と相手は無意識的に感じます。

これで、上司や同僚看護師たちは自己重要感が満たされます。

逆に相手を否定・批判したり、考え方を押し付けたりすると、相手はますます攻撃的になると思います(相手にエネルギーを与えてしまう)。

それに、相手に合わせてみると、「あ、こういう考え方もありかも」と気づきがあるかもしれません。合わない・嫌な看護師は、異なる考え方・思考パターン=違う脳の使い方をしている人。あなたの考え方・脳の使い方の幅を広げてくださる存在でもあります。