仕事は一通り覚えた中堅看護師だからこそのお悩みがあるもの。
ここではそんな看護師さんのためのヒントをご紹介します。
中堅看護師なのにいまだにミスしてしまう
現在、病院によっては看護師が不足しがち、一日で看護師にかかる負担が増えてくると中堅とはいえミスをして落ち込むこともあるかもしれません。
しかも、後輩を育てる立場、安易に相談はできないとも考えているかもしれません。
もしかしたら、あなたは理想が高く失敗した自分との間で悩むけれど、
失敗したことがショックでその原因と向き合うのがなんだか怖くて逃げてしまう傾向があるかもしれません。
人は誰しも完ぺきではない。ミスして当たり前だと思うと人は、
なぜミスしたのかを淡々と分析し、
次に同じミスを繰り返さないために、また、新たなミスをしないためにどうすればいいか考え
行動することにエネルギーを使う
ことができます。
作家の方は、アマゾンで自分の本が評価されるのを見られるかどうかが、長く作家を続けられるかどうかの一つの選択点なのだそう。
看護師もつらいですが、自分のミスを直視できる人は成長が早いと思います。
小さなことから改善を心掛け、改善できたという成功体験を積み重ねていきます。
小さな成功ができたら必ず自分をほめてあげましょう。
その積み重ねがあなたを理想の看護師へ成長
病院を出ても仕事のことが気になってプライベートが楽しめない
中堅看護師はできる仕事が増えるにしたがって責任が増す上に、
新人看護師や後輩の教育
チームリーダーとしてまとめる責任
院内発表の中心メンバーとして活躍が期待される
などなど気苦労が絶えないもの。
でも、仕事とプライベートの切り替えは大事。
プライベートでしっかり休むからこそ、良い看護ができます。
意識して切り替えるようにしましょう。
どうしても仕事のことを考えてしまうときは、時間を決めて悩みましょう。
あと15分とか、30分とか明確に決めます。
そこまで悩んで出ない答えは、1時間以上悩んでも、おそらくその場では出ないでしょう。
そのかわり、家事やお友達との時間を楽しんでいる間にも、脳内では無意識的に悩みの答えを考えてくれます。
よく、
「あの人の名前が思い出せない!」
でもしばらくほかのことをしていると、
「ああ、あの人だ!」
と思い出したり、閃いたりしますよね?
これは脳内で無意識的に答えを探してくれているということ。
脳は、別のことを考えたり、お休みをすることによって、効率よく答えを出してくれる性質があります。
軽いストレッチや運動をしたり、お友達と電話でもカフェででもおしゃべりしたりするのもよいでしょう。
周囲に尊敬できる先輩がいない
人間はそもそも不完全な生き物。どんなにすばらしい先輩でも欠点はあるもの。
逆に一見尊敬できないな~という先輩看護師にも、何か学べるところがあるかもしれません。
たとえば、
看護師長はあらさがしが得意なだけに見えるけど、書類に細かなチェックは得意
副師長は優柔不断で大丈夫?って思うけど、実は思慮深い。よく考えて行動することは看護師として必要だ。
などと考えられると楽になると思います。
ユダヤ人大富豪など多くのメンター(人生の師)に出会った経験を著作にされている本田健さんでさえ、完璧なメンターはそういないといわれています。
だから、メンターのいいとこどりをさせてもらうそうです。
看護師としても、それぞれの先輩看護師の良いところを少しずつ受け取りましょう。
「看護師長のここ、副師長のここ、事務長のこうところを組み合わせると理想的!」
なんて考えられるといいかもしれません。
看護師長や先輩看護師の言うことが朝令暮改すぎるでしょ
臨機応援に対応してベストの行動をとろうとしているのかも。
そんな先輩たちにはこまめにどうしたいのか、目標は何なのか確認するとよいでしょう。
頼られるのが好きな師長さんだったらこまめに報告するのもよいと思います。
時には「師長(先輩)のおかげで〇〇がスムーズに行きました」とお礼を言ってあげましょう。
今の病院では専門性は磨けない…転職すべき?
今の病院であなたが望む看護師になるために、もうやれることはないでしょうか?
今でも、習得できる看護技術、知識はもうありませんか?
ぜったい転職すべきと結論が出ているなら、準備を始めるべきでしょう。
でも、悩んでるのなら、何を悩んでいるのか明確にしましょう。
転職してみると想像(=期待)と全く違ったなんてこともあり得ます。
中堅看護師といえば転職を考える人が出てきますが、病院を変わった看護師の半数が「転職に満足できなかった」というアンケート結果もあります。
悩んでいるうちは転職すべきではないでしょう。
まず、なぜ転職したいのか?
あなたが転職した場合に考えられるメリット・デメリット
今の病院で学べること、やれれることがあるとしたら何か
といったことを書き出してみるとよいと思います。
そのうえで、「やっぱり転職したい!」となったら、
転職希望先で何を求めるのか?
いつ頃転職したいか?(時期は余裕をもって)
を明確にしつつ、できれば、
転職した看護師が周囲にいれば話を聞いてみること
転職エージェントのキャリアコンサルを利用すること
など、転職のための“情報収集”から始めましょう。
後輩看護師を育てる立場なのに、相手に強く言えない自分がいる
あなたは優しい方で新人さんの立場を考えて本当は叱ったり指摘しないといけないのに強く言えないのだと思います。
後輩のためにずばり言ってあげるほうが親切です。
「え、でも…。」
そんなときは“サンドイッチ技法”を使うといいかもしれません。
サンドイッチ技法は、相手に言いたいことの前後にクッションを置く話し方です。
たとえば、
Aさん、最近頑張ってますね。(相手を承認する)
〇〇については、今よりもこうしてもらえると病棟しては助かりますができますか?(指摘したいこと)
●●は良くできていますよ。(褒める)
といった形です。
さらっとさりげなくサンドイッチするのがコツです。
そのためには家族や友達を相手に、数回練習させてもらうとよいでしょう。
仕事を覚えない後輩看護師に疲れる
特に新人看護師では仕事を覚えるだけでも大変
相手のことを思うなら見守る態度も必要かもしれません。
気を遣ってあげてるのに応えてくれない。
そんなときは多少突き放すことも必要かも。
責任感を芽生えさせるためには、失敗させるのも手です。
ただし、インシデントが起こらない程度に、また、ミスが続くようなら病院・病棟の問題になってしまうので、看護師長など責任ある方に相談しましょう。