- 病院で失敗を繰り返す…私、看護師に向いてないかも?
- 看護師としてうまくいかないことが続き落ち込んだ時
- 患者様や師長さん・同僚・後輩とうまくいかなくてストレスがたまったとき
あなたは元気をすぐに取り戻せますか?
- 就業中にも切り替えて心の元気を回復できる
- 仕事中は無理でも一晩眠れば大丈夫
そんなあなたは看護師としてストレス耐性・心の回復力(=レジリエンス)が高いと言えるでしょう。
看護師の仕事はやりがりはあるものの、大変な面も多いもの。
看護師を志す時点で心の力はある程度強いか、何とかなるといった感覚をもって看護業界に入る方が多いとは思いますが、現実と想像のギャップはつきもの。
看護師としてのキャリアをスタートさせたものの、1年目2年目で退職を考えるようになることもありえます。
レジリエンスは、看護師のみならずどんな仕事でも、家族関係、恋愛や、パートナーシップでも必要になってくるもの。
ストレスを受けたとき、苦難にぶつかってしまったとき、落ち込んでも元気を取り戻せる力があるかどうかは、人生で幸せを感じやすいかどうかに直結するのです。
そこで、今回は、
- 看護師にとってストレス耐性と回復力の大切さ
- ストレス耐性・回復力が弱いナースと強いナースの違い
- 看護師のストレス耐性と回復力(レジリエンス)を高める3つのこと
- あなたは何を信じている?ネガティブな思い込みを自覚する
- ネガティブな思い込みをポジティブに変えていく
- ネガティブな思い込みをする根本原因を探る
- 失敗はない、看護師としての成長の機会がある
について、考えていきたいと思います。
少しでも参考なりましたら幸いです。
看護師にとってストレス耐性と回復力の大切さ
- 不規則な勤務体系で体に負担がかかる
- 日勤・夜勤ともに仕事量に波がある
- ナースの経験年数が上がるごとに役割が増す
- ナースの入れ替わるたびに新しい人間関係をつくり、先輩ナースとしてフォローしなければならない
- 医療ミスに対する集中力を維持する必要性
- 成果発表など通常業務以外に対応するストレス
やっている人にとって普段気にかけていないかもしれませんが、看護師という仕事は肉体的、精神的にエネルギーを使うもの。
看護自体だけではなく患者様との関係、さらにプライベートでも恋人や親子関係の問題も重なると、
「精神的にきつい」
「心が疲れた」
と感じるナースも少なくでしょう。
ストレス耐性・回復力が弱いナースと強いナースの違い
- 師長や先輩との関係や仕事がうまくいない
- 後輩に先を越されているかも…
- 最近入院した患者様・ご家族とどうにも合わなくてストレス
- しかも、恋人に振られてしまった…
こんな時にあなたならどう感じ、どう考え、行動しますか?
- どうして私ばかりつらく当たられるの?
- 後輩に負けてるとしたら私の看護師としてキャリアって何だったの?
- どうしてこんな患者様・ご家族と接しなきゃならないの?
- 恋人にまでフラれて、もう誰も私を認めてくれない
と考えてしまうか、それとも
- 師長さんたちとうまくいくようにできることから頑張ろう
- 後輩に負けないように勉強もしなおそう
- 患者様との関係は自分の成長の機会ととらえよう
- 失恋は新しい恋愛のチャンス!おしゃれは欠かさない
といった感じ方、考え方ができるでしょうか?
いわゆるポジティブシンキングと思われがちですが、そこに“無理”があっては無意味です。
無理をしてポジティブにとらえるのではなく、
“自然に”思えることが大切なんです。
では、心の強さ=レジリエンスが強い看護師と、弱い看護師の思考や感じ方の傾向を見てみましょう。
あなたはどちらでしょうか?
ナースのレジリエンスの強弱の指標
- ストレスや落ち込みで夜の睡眠も浅くなりがち
- 一晩寝ても落ち込みから立ち直れない
- 朝目覚めても病院に行くのがおっくう
- 師長さんや同僚たちとうまくいかないのは自分のせいだと思う
- 自分の強みをアピールできない
- とにかく自信が持てない
- 悩みを一人で抱え込んでしまう
- 「どうせ私は」「私には無理」と考えてしまう
こういった傾向がある人はストレス耐性や回復力が十分ではないでしょう。
思わず「もう看護師なんて辞めたい」なんてこともあるかもしれませんね…。
もちろん、あなたの人格、あなたの人格を押し殺してまで、今の病院に固執する必要はないと思います。
つらくて仕方ないときは病院を変えること、転職を考えましょう。
でも、その前に、看護師としてのレジリエンスを高めるためにできる3つことを読んでみてください。
看護師のストレス耐性と回復力(レジリエンス)を高める3つのこと
- あなたは何を信じている?ネガティブな思い込みを自覚する
- ネガティブな思い込みをポジティブに変えていく
- ネガティブな思い込みをする根本原因を探る
の順にご紹介します。
あなたは何を信じている?ネガティブな思い込みを自覚する
初めは、あなたが看護師として何を信じて、そのことでどのようにネガティブな思い込みをしているかに気づくことから始めます。
“自覚”することがすべてのスタートです。
また、自覚することであなたの問題を等身大でとらえられます。
過剰にご自身を卑下することから脱します。
ネガティブな気持ちを書き出す
まずは、ネガティブに思っていることを紙に書きだすことから始めましょう。
子供だましのようですが効果があります。
- 師長や同僚との関係
- 患者様に対して本当は怒りを感じ、言いたいけど我慢したこと
- 失敗して看護師としての自信をなくしかけていること
- この病院・病棟でやっていけるか将来が不安で仕方ない
- 後輩看護師に追い越されるのではという恐れ
- その他、罪悪感、良い看護師でいなければというプレッシャーなど
などなど、なんでもかまいません。
誰にも見せませんから、紙に思いつくままに書き出してください。
書き出すことによって、ネガティブな思いと“距離”を置けます。
離れることが大事なんです。
あなたは身だしなみ整えるときに、鏡を見ますよね?
看護師として清潔感があるか、これだけでも距離が必要。
離れて観察する必要がありますよね?
あなたが看護師に疲れてしまったとき、その姿を客観的にみられるように紙に書きだすことはとても有効なんです。
ネガティブな思い込みをポジティブに変えていく
レジリエンスの強い看護師たちは、トラブルや失敗を前向きにとらえることができています。
ネガティブな思い込みに気づいたら、それを和らげるため工夫、さらに前向きな考え方、看護師として人としての成長につなげていきます。
結果として心の力も高めていきます。
ネガティブを和らげる工夫を“積極的に”
まずは、イージーステップです。
ネガティブな思いを和らげるために、
- 好きな音楽を聞く
- 好きなお笑い番組やドラマを見る
- ストレッチやウォーキングなど軽い運動、好きなスポーツをする
- 時には大好きな食べ物・スイーツ・お酒を楽しむ
- お友達とのおしゃべり
など、普段も取り入れていることだと思います。
ただ、あなたはをそれを“意識的に”“積極的に”していますか?
ストレス解消になるからとお笑い番組を見ながらだらだらとスイーツを食べたりすると、逆に“罪悪感”を感じてしまいますよね?(笑)
せっかくの癒しの機会がそれでは無意味になりがち。
お笑いを楽しむなら、それを意識的にしっかり楽しむ
スイーツを食べるなら、よく味わって食べる
そして、楽しんだからには私の心はいやされた、また看護師として頑張れる、と積極的に思いましょう。
看護師としての自信を取り戻す
褒められたことを思い出す
自信を無くしたり、落ち込んだりしやすい看護師の傾向として、実は認められていることがたくさんあるのに、そういった記憶と普段つながれていないことがあげられます。
看護師としてうまくいったこと、褒められたことを思い出し書き出してみましょう。
看護師として実務経験を積んできたこと、大変だったけど乗り越えてきたことも思い出し、あわせて書き出しましょう。
これからもうまくいったことなどは記録
いわゆる“サクセスノート”をつけます。
つけたら時々読み返してください。これは看護師として自信を取り戻すには効果絶大ですよ。
仲の良い同僚や友達に、あなたの良いところを言ってもらう
褒められた経験なんて思い出せない…。
そんな時は人に聞いてみましょう。
友人は看護師として頑張っているあなたを意外とみてくれているもの。
試しに聞いてみてください。あなたが思っている以上に背中を押してくれると思います。
そして、今も看護経験を積んで看護師として成長していることに気づく
失敗や経験から学び看護師としての成長につなげる
客観的にご自身を振り返り、自信を取り戻しつつあるあなたは、心に余裕が出てきていると思います。
最近の経験が今後の看護師のキャリアにどう生かせるかを考えていきます。
すべての経験には意味があります。
「そんな、失敗したことに意味なんてない!」
と思われるかもしれませんが、試しにご自身の心に聞いてみてください。
「私にとってこの失敗はどんな意味があるだろう?」
「この経験を通してどんな看護師になれるだろう?」
どんな答えが返ってくるか、何度か聞いてみてください。
ネガティブな思い込みをする根本原因を探る
一度、回復した心も、心の根底にネガティブな思い込みを再発させる原因が残っていては、看護現場の大変な局面に戻ると、また、あなたは落ち込んでしまうかもしれません。
看護師として元気に、継続的に、働けるように心の根本にアプローチしていきます。
これはまた改めて詳しく記事にしたいと思います。
まとめ:失敗はない、看護師としての成長の機会にしよう
あなたはどのような経験をしたとしても、看護師として成長しています。
悩んで、このサイトにたどり着き、きっと看護師としてなんとか立て直したい、この苦難を乗り越えたいと思っているのだと思います。
人は落ち込んだ時ほど、縮こまった時ほど、成長できます。
高く飛ぶにはしゃがむ必要があります。
人生に、看護師の経験に失敗はなく、ただ成長させてくれる機会が巡ってくるだけではないでしょうか。
順風満帆な、なんの失敗もない看護師に成長はあるでしょうか?
スティーブジョブズは、
「成功したければ、人の2倍の速さで失敗しなさい」
と言いました。
こう考えると、看護師としてもストレス耐性・心の回復力も高まってくるのではないでしょうか。